2011年11月8日火曜日

東京アート研修 その九。

東京に来て9日目です。
東京で夜を迎えるのはこの日が最後になります。

まず朝起きてダッシュで六本木に行き、
森美術館にて「メタボリズムの未来都市展」!
その日が初日で、開館直後くらいに行きました。
1960年代、つまり日本が高度経済成長期へと移行した時代、
丹下健三に強い影響を受けた黒川紀章、菊竹清訓、槇文彦といった
建築家たちを中心に展開された建築運動「メタボリズム」を総括する展示です。
メタボリズムは、生物学用語で「新陳代謝」を意味します。
それは、環境にすばやく適応する生き物のように次々と姿を変えながら
増殖していく建築や都市のイメージでした。
東京湾を横断して伸びていく海上都市、
高く延びるビル群を車が走る空中回廊でつないだ都市など、
とにかく建築家たちの発想が面白すぎる。
CGを駆使した映像としてその都市イメージを見ることができ、
様々な建築家の、斬新さに富んだ思想を生々しく感じることが出来ました。

それから渋谷に行き、高校の友達とランチ!!
こんなオサレなカフェに行きました。
ドラマ「ブザービート」に出てきたらしい!
久々に会えて沢山話せてよかったなー。
相変わらずな感じでした\(^o^)/
帰りに駅まで歩いてたらたまたまライブペインティングが行われていました。
町中がこんなアートで溢れてたらもっともっと楽しいでしょうに。
それから白金台へ行き、東京都庭園美術館へ。
大きな庭園を進んでいくと、周りの自然に馴染むように美術館が建っていました。
この美術館の特徴としては、建築自体が美術品であることです。
1920年代から1930年代にかけてヨーロッパの装飾美術を席巻した、
アール・デコ様式を現在に伝えるものです。
フランスのデザイナーと日本の建築家により、
アール・デコ様式の中にも日本独特の感性を融合しています。
内装を撮れなかったのは残念でした。
機能的でありながらも装飾美をもったアール・デコのデザインは、
華やかでありながらしつこすぎず、控えめで、とてもシンプルです。
普段の生活じゃ触れられない上品で贅沢な空間を楽しめました。

中では「皇帝の愛したガラス」展が行われていました。
ガラスにはあまり興味がなかったのですが、
いざ眺めてみると、知識のない私でもこれはすごい・・!となんとなく分かりました。
息をのむほどの美しい作品も。
ガラスならではの透き通った輝き、技巧の凝らされた装飾、
絵画とはまた別の魅力を感じました。コレクションしたくなる気持ちもわかる。

美術館の周りの庭園は実に広大で、野外彫刻もちらほらありました。
大人から子ども、お年寄りの方々も各々庭園でくつろいでいました。
東京のど真ん中でこんなに自然に囲まれて、こんなに感性を刺激されて、
こんなに心の安らぐ場所はあるのだろーかと!
木漏れ日がとっても綺麗です。
芝生も丁寧に整備されていて、寝っ転がりたくなるほどの気持ちよさ。

そして白金台をちょっと歩くと、松岡美術館が。
歩いていける先にまた別の美術館があるってのが本当に嬉しい。
「松岡コレクション 西洋絵画の中の人びと―ジョン・エヴァレット・ミレイ、
ルノワールからシャガールまで―」という企画展をやっていました。

ルオーの道化師もあり、とっても豪華な作品群がずらり。
シャガールの幻想的な世界観と色彩の遊ぶ絵画にはみとれました。

それから特に気に入ったものを撮影したのですが(撮影可でした!)
なんと作家と作品名をメモするのを忘れていたので全く情報がない!
ご存知の方がいればどうか教えてくださいませ。。
この絵はヴラマンクかなー?違うかも・・

特にこの絵が印象的でした。
絵の主題が好きだった。
神話をモチーフとして、近代の風景に寓意をねじ込んでいる。
誰の作品だったけなあ・・・不覚!

そして銀座へ行き、ポーラミュージアムへ。
「国際建築イラストレーション」展が。
世界建築会議2011東京大会の関連イベントとして、
日本、中国、アメリカ、イギリス、オーストラリアなどなど
各国の建築イラストレーションが一堂に見られる滅多にない機会です。
約200点もの作品が所狭しと並んでいました。
まるで写真のよう。
こんなとこに行けたらなあ、とかこんなとこに住めたらなあ、
なんて考えながら見て回りました。
デジタルアニメーション映像の上映も。
森美術館のメタボリズム展と重なるものがありました。
そして数日前に銀座に行った時は閉館後で泣く泣くあきらめた
「ブリヂストン美術館」へリベンジ。
コレクション展「くらべてわかる―印象派誕生から20世紀美術まで」を見ました。
隣り合う作品をくらべてみることで新しい発見を見出す展示方法です。
クロード・モネの「黄昏、ヴェネツィア」や
ポール・セザンヌ「帽子をかぶった自画像」、
ロダンの「考える人」、挙げたらキリがないのですが
教科書でも見たような作品がそれはもうたくさん!
それぞれの作品を見る楽しみと、比べて分かる楽しみ、
二重の方法で鑑賞を満喫することができたように思います。

それから日本橋の「西村画廊」へ。
舟越桂の彫刻の存在感は異常。
押江千衣子、小林孝亘、曽谷朝絵、町田久美、三沢厚彦や、
デイヴィッド・ホックニー、ピーター・ブレイク、リチャード・ハミルトンなど、
国内外の作家17人によるグループ展です。
なんとも豪華な顔ぶれ。
歩き疲れて銀座のドトールでココアを飲みながら休憩。
夜の東京を歩くのは今回はこの日で最後かーと思うととても感慨深くて。
夜の東京は喧噪の中ひとり寂寥感に駆り立てられますが、
心からやりたいと思えることをやれている充足感と、
憧れの生活をひとときでも味わえてる優越感のようなものに浸っていました。

あとメトロのりばの看板がレトロで思わず写真を!
そしていったん部屋に戻り、22時くらいから新宿に繰り出し高校の友達と居酒屋へ!
夜の新宿はそれはもうにぎやかで。男女が絡み合っている光景もあって衝撃。

いやー楽しかった!!いつ会っても変わらず笑い合えるのってすばらしーね!
お昼会った子も夜会った子も二人とも相変わらず面白かったし可愛かった。
幸せな気分で眠りに就き、いよいよ次は最終日を迎えます。

0 件のコメント:

コメントを投稿